大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和33(あ)402 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中四〇日を本刑に算入する。

理 由

弁護人関口正吉の上告趣意第一点は、判例違反をいうが、原判決は詐欺罪の成立

には売買が完全有効に成立することを要する旨の判示をしていないこと判文上明ら

かであるから、所論はその前提を欠き、同第二点は判例の趣意に反するといつてい

る点もあるが、所論判例は、本件とその前提事実を異にしているのであるから、所

論の判例は本件に適切でなく、結局事実誤認、単なる法令違反の主張に帰するもの

であつて、刑訴四〇五条の適法な上告理由に当らない(なお、被告人の本件所為は

窃盗罪を構成するとした原判示は正当である。)。

被告本人の上告趣意は、量刑不当の主張を出でないものであつて、刑訴四〇五条

の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項但書、刑法二一条により裁

判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和三三年七月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!