大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)12 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人下光軍二の上告理由第一点について。

所論判示部分において原審の言おうとしたのは、要するに、本件の請求原因事実

である「控訴人(被上告人)を債務者とする抵当権設定の契約」は認められないと

いうことであつて、所論のように「株式会社D実業金庫の預金債務についての抵当

権設定の約束」の有無を主要事実として認定したわけではないから、原判決にこの

点で所論の違法があるとは言えない。

同第二点について。

本件訴訟において、上告人の側からは訴外E等の行為についていわゆる表見代理

の主張はなされなかつたのであるから、原審がこの点の審理をしなかつたからとい

つて、所論の違法があるとは言えない。また上告人本人訊問については、本件では

その申出がなかつたのであるから、原審がその取調をしなかつたことに何らの違法

もない。その他原審が審理を尽さなかつたとの所論を肯定するに足る資料はなく、

所論引用の判例は、いずれも本件に適切でない。所論は採用できない。

同第三点について。

所論は、ひつきよう、原審がその専権に基づいてした証拠の取捨選択を争い、原

審が採用しなかつた証拠によつてその事実認定を非難することに帰し、上告適法の

理由とならない。所論引用の判例はいずれも本件に適切でない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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