大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)164 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人小野善雄の上告理由第一点について。

原判決の本件贈与は通謀の上なされた仮装行為である旨の認定は、挙示の証拠、

これにより認定された事実に照らし肯認することができ、またこの点の証拠の取捨、

判断も首肯できる。所論はるる主張するが、ひつきよう原審の適法にした事実の認

定、証拠の取捨、判断を非難するに帰し、採用できない。所論引用の判例は、本件

に適切でない。

同第二点について。

原判決およびその引用する一審判決の事実摘示に徴すれば、本件請求は結局、D

が本件不動産の共同相続人の一人としてその持分にもとづき、上告人のした所有権

移転登記はその原因たる贈与が通謀の上なされた仮装行為であると主張して右登記

の抹消を求めるものであるから、Dが右不動産の保存行為として単独でその訴を提

起することを得べく、また、この場合Dの単独相続の登記があるからといつて本件

請求が許されないものではない。所論は独自の見解に立脚するものであつて採用で

きない。

同第三点について。

原判決はすでに、本件贈与は通謀の上なされた仮装行為で無効である旨確定して

いる。しからば、上告人は本件不動産についてなんらの権利を有しない者というべ

く、従つて所論主張はその余の判断をするまでもなく理由なきものとして排斥さる

べきものである。故に原判決の所論判断に仮に違法の点があるとしても原判決の結

論に影響を及ぼすものでないこと明らかである。所論は採用できない。

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同第四点について。

所論が理由なく採用できないものであることは前記第一点から第三点までの判示

から明らかである。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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