最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)179 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士上田八九三の上告理由第一点について。
記録によれば、上告人は原審において原判示の如く請求の趣旨及び原因を変更し、
被上告会社に対する原判示の第一次請求が認容されないことを条件としてこれと両
立しない被上告会社及び被上告人Bの両名に対する原判示第二次請求の審判を求め
ていることが明らかである。されば、以上の各請求は予備的或は順位的に併合され
たものであつて、単純な共同訴訟とはいい難い。
のみならず、原審は右各請求の併合を許し(その当否はしばらくおく)、いずれ
もこれを審理した上棄却しているのであるから、併合の性質に関する判断につき所
論の誤りがあつたとしても、原判決の結果に影響するものではない。
それ故、いずれにしても論旨は採用し難い。
同第二点について。
原判決挙示の第一審証人Dの証言中には同証人が被上告人Bに対し原判示のよう
な指示をしたことを肯認させるに足るものがあり(記録一五二丁参照)、また、所
論売買報告書は被上告人Bにおいて勝手に使用したにすぎないことは原審の適法に
確定したところである。
所論は、結局、原審が適法にした事実の認定を争うに帰するから、採用できない。
同第三点ないし第五点について。
原判決の確定するところによると、上告人は被上告人Bと本件取引をするにあた
つて、同人は既に被上告会社から解雇されたことを知つて居り、ただ同人の手腕に
信頼し確実な証券業者に株式売買の信用取引を委託すべきことを依頼したにすぎず、
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しかも、同人から訴外E証券株式会社に同人名義で所論株券を預託し株式売買をし
た事実の報告を受けてこれを了承しており、自ら直接同訴外会社に指示を与え或は
同訴外会社から連絡を受けたりしたこともあるというのである。
されば、仮りに所論の各点につきそれぞれ所論の違法があつとしても、原判決の
結論に何ら影響を及ぼすものではなく、論旨はいずれも採用し得ない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
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