大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)458 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人君野駿平の上告理由第一について。

原審は上告人Aの供述の一部によつて被上告人名下の押印がすべて原判示の趣旨

の下になされたものと認定しているのであり、その認定は是認できるものであるか

ら、所論の違法あるものとは言えない。

同第二について。

しかし所論乙第一号証が、原判示のように旧証書の引換証とする趣旨の下に被上

告人が白紙に押印して上告人Aに渡したもので、その内容はその後同上告人が記入

したものであることが認められる以上、もはやその記載どおりの文書が真正に成立

したものとは推定できないのであり、民訴三二六条はかかる場合になお真正な成立

を推定するものではないから、挙証者たる上告人においてその成立につき立証責任

を負担するのは当然である。それ故原判決には所論の違法はなく論旨は理由がない。

同第三について。

所論の実質は原審の専権に属する証拠の取捨判断を攻撃するもので適法な上告理

由と認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

- 1 -

裁判官 奥 野 健 一

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!