大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)519 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人普森友吉の上告理由一点について。

論旨は、被上告人は、本件反訴請求に係る貸金債権につき執行力ある公正証書を

有するから、更に給付の判決を求める利益を有しないのみならず、かかる訴を許す

ことは民訴二三一条の立法精神に反するというが、しかし、公正証書による債務名

義は、確定判決とその効力を異にし、既判力を有するものではないから、公正証書

による債務名義が存在していても、いやしくも、その効力につき当事者側に争の存

する以上、なお給付の判決を求める利益があると解するのが相当であつて、従つて、

本件貸金債権につき公正証書による債務名義が存在していても、上告人においてこ

れが効力を争う限り、被上告人の本件反訴をもつてその利益がないとなすを得ず、

また、かかる反訴を許したからといつて、それが民訴二三一条の立法精神に牴触す

るものでないことはいうを俟たないところである。所論は、独自の見解であつて、

採るを得ない。

同二点について。

原判決(その引用する第一審判決)挙示の証拠に徴すれば、所論原審の認定は首

肯するに足り、その間所論のごとき条理違背の違法はない。所論もまた採るを得な

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

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裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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