大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)616 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人の上告理由は別紙のとおりである。

上告理由第一について。

原判決は、本件買收未墾地面積三〇町一反四畝一八歩のうち四箇所に分散して耕

作されている土地合計四反五畝歩余が存在していたことを認定しているのであるが、

原判決は、所論のように、右買收計画を失当でないと判示しているのではなく、た

だ、重大明白な違法とはいえないとしているに過ぎない。その他原判決が認定した

事実によれば、原判決が本件買收計画を無効でないとしたのは正当である。昭和二

五年二月六日月形村農地委員会が上告人に対し「……買收計画を保留する。」旨の

通知をしたことは、原判決の確定するところであるが、当時すでに、買收の効力を

生じていたのであつて、かかる通知が妥当でないことは勿論である。しかし、よつ

て、買收計画が取り消されたものといえないことは原判示のとおりであり、本件買

收手続に違法があるとはいえない。論旨は理由がない。

同第二について。

論旨は、本件土地の買收計画について、異議、訴願の申立ができなかつたのは、

上告人の責任ではなく、月形村農地委員会の責任であるというのであるが、後述す

るように農地委員会が買收計画を定めても、これを地主に通知する義務はなく、上

告人が右計画に対し異議、訴願をしなくても、上告人は買收令書の交付を受けた後、

旧自作農創設特別措置法四七条の二所定の出訴期間内に買收処分の取消を求める訴

を提起できるのであるから、これをしなかつたため、本件買收処分が取り消されな

くてもやむを得ないものというべきである。論旨は理由がない。

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同第三について。

論旨は要するに、農地委員会は、買收計画を定めたときは、これを地主に通知す

る義務がある旨を主張するのである。

しかし、旧自作農創設特別措置法三一条四項は、農地委員会は、未墾地買收計画

を定めたときは、遅滞なくその旨を公告し一定書類を一定期間内縦覧に供すべき旨

を規定しているに過ぎず、地主に通知すべき旨を規定していない。もとより、地主

に通知をすることは妥当な措置ということができるけれども、これをしなかつたか

らといつて違法といえないことは原判示のとおりである。論旨は採用することがで

きない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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