大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)64 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士橘川光子の上告理由第一点について。

論旨は、第一審判決第二目録記載農地の上告人から訴外Dへの所有権移転登記は

仮装のものであつて、真正の所有者は上告人である旨を主張し、この点に関する原

判示を非難するのである。

しかし、原判決が引用する一審判決は、証拠に基いて本件農地の所有権をDに移

転することとし右移転登記を経たものである事実を認定し、移転登記が全部虚偽、

仮装のものであるとの上告人の主張は認められない旨を判示しており、そして、そ

の判示は、一、二審判決挙示の証拠によつて十分に首肯することができる。所論甲

一号証の一、二については、原判決は、その内容について信用し難い旨を判示して

いるのであつて、論旨は要するに、原審の専権に属する証拠の取捨選択を非難する

に帰し、これを採用することはできない。

同第二点について。

論旨は、第一審判決第一目録記載農地に関連して、原判決が、上告人の住所はa

村になかつた旨を認定したのは、住所の解釈を誤り採証の法則に違背する旨を主張

するのである。

しかし、右農地の買収計画が、昭和二〇年一一月二三日現在の事実に基いて樹立

されたものであることは原判決の認定するところであり、そして、一、二審判決挙

示の証拠によれば、原判決が、当時、上告人の住所はb町にあり、右農地の所在地

たるa村になかつた旨を認定したのは相当である。原判決に所論のような違法はな

く、論旨は理由がない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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