大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)848 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人下山四郎の上告理由第一について。

被上告人が第一審敗訴の判決に対し控訴を申立てるにあたり、所論第一次請求た

る手形金請求を排斥された部分に対しても不服の申立をしたことは記録上あきらか

である。また被上告人が原審において、その請求の原因に関し第一審判決の事実摘

示のとおり事実上の陳述をしたことも記録上あきらかである。所論はいずれも理由

はない。

同第二について。

原判決がその挙示の証拠にもとづき、所論東京出張所はある範囲において本店か

ら離れて独自に営業活動を決定し対外的に取引をなしうる組織を有していたもので

あるとし、実質的には支店たる実体を備えていたものであると判断した上、その所

長Dについて商法四二条に定める表見支配人に当たるものとしたことは正当である。

所論は右に反する独自の見解を述べるものか若しくは原審が適法にした事実の認定

を非難するものであつて、採用することはできない。

同第三について。

本件手形が被上告会社東京出張所の営業に関して振出されたものであるとするこ

とは原判文上優に看取されるところである。論旨は理由がない。

同第四について。

上告人は原審において本件手形の受取人E株式会社が前示Dにおいて手形振出の

権限のないことにつき悪意であつたことを主張立証した形迹のない本件において、

同人の悪意を前提とする所論の理由のないことは明白である。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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