大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和34(オ)400 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士竹沢哲夫の上告理由第一について。

論旨は、上告人に対する退去強制は人道上極めて残虐な措置であり公序良俗に反

する旨を主張するのであるが、原判決の認定する事実によれば本件退去強制令書を

所論のように残虐であり公序良俗に反するものということはできない。出入国管理

令五〇条一項三号による特別在留許可は法務大臣の自由裁量に属することは原判示

のとおりであるから論旨は理由がない(昭和三四年一一月一〇日最高裁判所第三小

法廷判決参照)。

論旨はさらに、本件退去強制は残虐な措置であり公序良俗に反するから憲法一一

条、一三条、一八条、二五条に違反するというのであるが、本件退去強制が残虐で

あり公序良俗に反するものと認められないことは前述のとおりであるから所論違憲

の主張は、その前提において理由がない。

同第二について。

論旨は、出入国管理令第五章第二節の規定は憲法三四条に反し無効であり、爾後

の手続も違憲無効であると主張する。しかし、右の規定は収容に関する規定であり、

収用は退去強制の必然的な前提手続ではなく、退去強制の適否とは関係がないから

論旨は理由がない。

同第三について。

論旨は出入国管理令四六条は違憲である旨を主張するのである。しかし、本件の

場合、上告人が在留許可期間経過後も在留している事実について争わないのである

から、同条の問題を生ずる余地はなく、同条は本件処分の適否とは関係がない。論

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旨は理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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