大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和34(オ)972 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人竹内重雄の上告理由は、本判決末尾添付の別紙記載のとおりである。

右上告理由の論旨一について。

本件第一審判決は、その理由中において所論土地及び建物につき本件各抹消登記

手続請求を認容すべき旨判示しながら、主文において右土地の記載を脱落している。

しかし、右脱落は、民訴一九四条にいう明白な誤謬であり、更正決定によつてこれ

を付加すれば足りるのであるから、第一審判決には所論のような違法はない。

また、原判決が所論土地に関する抹消登記手続請求の当否につき裁判を脱漏して

いることは所論のとおりであるが、その結果本訴中右請求に関する部分は依然原審

に係属し追加判決を要することとなるにすぎず、右脱漏をもつて原判決破棄の理由

とすることはできない。�

されば、論旨はすべて理由がない。

論旨二について。

原判決は、本件不動産売買予約は無効であるから上告人A1は右不動産を取得し

得ないと判断しているのである。それ故、右予約をした目的如何を問わず、原審が

同上告人の右不動産所有権取得登記の抹消を命じたのは当然であつて、この点に関

する所論は独自の見解というほかはない。その他の論旨は原判決の違法をいうもの

ではない。されば、論旨はすべて採用し難い。

論旨三について。

所論は、原審が適法にした証拠の取捨判断事実の認定を非難するに帰し、上告適

法の理由とならない。

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論旨四について。

仮りに、上告人A2が被上告人の過失により所論のような損害を蒙つた事実があ

るとしても、単にそれだけの理由で被上告人は同上告人に対し所論登記の無効を主

張し得ないものと解することはできない。論旨は理由がない。

よって、民訴四〇一条、九五条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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