大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(あ)2176 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人高沢正治、同高橋高男の上告趣意第一点について。

所論は違憲をいうが実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であつて適法な上告

理由に当らない(公職選挙法二二一条一項一号にいわゆる選挙運動者の意義につい

て原審の判示したところは正当である。〔昭和二九年(あ)第九六二号同年一二月

七日第三小法廷判決、集八巻一三号二一一七頁参照〕)

同第二点について。

所論は判例違反をいうが原判決が如何なる判例に違反するか具体的に判例を示し

ていないので不適法であり、所論の実質は訴訟法違反の主張であつて適法な上告理

由に当らない。

同第三点について。

所論は違憲をいうが実質は単なる法令違反の主張であつて適法な上告理由に当ら

ない。(なお第一審判決が適条として公職選挙法二二五条を掲げたのは同二五二条

の明らかな誤記と認められる)

同第四点について。

公職選挙法二五二条は憲法一四条、一五条、四四条に違反せず、かつ国民の参政

権を不当に奪うものではないことは既に当裁判所の判例(昭和二九年(あ)第四三

九号、同三〇年二月九日大法廷判決、集九巻二号二一七頁、昭和二九年(あ)第三

〇四五号、同三〇年五月一三日第二小法廷判決、集九巻六号一〇二三頁)とすると

ころであるから、所論は理由がない。

同第五点について。

所論は採証の法則違背、事実誤認の主張であつて適法な上告理由に当らない。(

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なお被告人の検察官に対する供述調書は、第一、二審共に、これを証拠としていな

いこと各判文に徴し明白である)

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は上告趣意第四点の公職選挙法二五二条の合憲性につき裁判官池田克の

少数意見がある外、裁判官全員一致の意見によるものである。

右論点に関する裁判官池田克の少数意見は、昭和二九年(あ)第三〇四五号、同

三〇年五月一三日第二小法廷判決(集九巻六号一〇二三頁)における同裁判官の少

数意見と同旨であるから、ここにこれを引用する。

昭和三六年一月二七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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