大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(あ)2251 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人渡辺大司の上告趣意第一点について。

所論は、判例違反を主張するけれども、原判決は所論引用の高等裁判所判例に相

反する判断を示したものではない(原判決挙示の証拠によれば、第一審相被告人た

る被告会社の番頭A、B両名の第一審判決判示の各売春防止法一一条二項の罪は、

被告会社の経営する旅館C荘の業務に関し犯されたものであることを優に肯認する

ことができる)。論旨は採るをえない。

なお、論旨は、当裁判所の判例を引用して原判決の解釈を非難するところがある

が、所論引用の各判例は、いわゆる両罰規定における事業主処罰の趣意につき説示

しているに止まり、所論の如き解釈まで示したものではない。所論は、引用各判例

の趣旨を臆測して独自の主張をなすものというの外はなく、その余の論旨は、単な

る法令違反、事実誤認の主張であつて、いずれも適法な上告理由に当らない。

同第二点について。

所論は、当裁判所の判例を引用して判例違反を主張するが、記録を調査するに、

事業主たる被告会社が、第一審判決判示第一、第二の罪を犯した前記両名の当該違

反行為につき、これを防止するため必要な注意を尽したことの主張、立証がなされ

たことは認められないから、原判決が被告会社に対し売春防止法一四条を適用した

ことは正当であつて、何ら所論引用の判例に違反するところはなく、論旨は、採る

をえない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三七年五月四日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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