最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)1006 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人小野善雄の上告理由一乃至三について。
成立に争がないからといつて、常に必らず実質的証明力があることにはならない
こと論ずるまでもないところ、請求書は、一般に、請求したという事実については
強い証明力を持つと認められるが、そこに記載されている売買貸、借の存否につい
ては、作成者がその一方的な主張を記載したに過ぎないものであるから、通常強い
証明力をもつとは認められないところである。原判決が、右のように判示して、甲
一号証(請求書)の実質的証明力を否定したことは相当であつて、この点に所論の
違法はない。論旨は採用しえない。
同四、五について。
原審の、被上告人B1が上告人に対し被上告人B2の一切の債務について保証す
る旨の意思表示をした事実は確認できない旨の事実上の判断は、原判決ならびにそ
の引用する第一審判決の挙示する証拠関係に照して肯認しうる。論旨は、原判決が
適法にした証拠の取捨判断、事実認定を非難するに帰するから、排斥を免れない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
裁判官 草 鹿 浅 之 介
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