最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)1009 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人吉原正八郎の上告理由第一、二点について。
所論は、違憲をいう部分もあるが、畢竟、原判決の単なる法令違背を主張するに
帰する。しかして、原審が認定した事実関係のもとにおいては、被上告人に保管義
務の違背はなく、したがつて、上告人がした契約解除の意思表示は効力を生じない
旨の原審の判断は正当であり、これを非難する所論はあたらない。その余の所論は、
原判決に影響を及ぼすべき法令違背の主張とは認め難い。所論は採用できない。
同第三点について。
第一、二審の各検証調書に所論引用のごとき記載の存することは明らかであるが、
右検証の結果を含む原審の全証拠関係に徴すれば、賃貸借契約を存続させつつ、そ
の間に本件建物の修繕をする余地がないとはいまだ認められず、したがつて、解約
を正当ならしめる程度に本件建物が腐朽損傷し、建物としての命数が尽きているも
のと認めることはできない旨の認定は首肯できる。理由そごをいう所論は採用でき
ない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
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裁判官 草 鹿 浅 之 介
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