大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)1343 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人今長高雄の上告理由第一乃至第四点について。

しかし、民法七一四条による監督義務者の損害賠償義務にあつては、無能力者の

故意過失の有無を問わないのであるから、その注意義務の如きはもとより問題とな

る余地はないのである。所論は、いずれも、右と見解を異にし、無能力者に注意義

務があることを前提とした議論であつて、採用するをえない。

同第五点について。

原判決(その引用する第一審判決)が、その確定した事実関係から、上告人らが

監督義務を怠らなかつた旨の抗弁を排斥し、上告人らは、被上告人に対し、Dの本

件所為につき慰藉料として一五万円の支払義務があるとしたのは正当であつて、こ

れに所論の如き違法はない。所論も採用するをえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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