大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)191 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人らの上告理由第一、二点について。

原審は、原判決およびその引用する第一審判決挙示の証拠により、判示諸般の事

実関係を認定したうえ、これらの事実を総合して、上告人両名と訴外D間の消費貸

借契約および抵当権設定契約は、当事者が通謀してなした虚偽の意思表示であると

認定したのであり、右認定は是認できる。所論は、種々論述するが、ひつきよう、

原審がその裁量の範囲内において適法にした事実認定を非難するものであり、上告

適法の理由とし難い。

同第三点について。

本件の新訴旧訴とも、係争配当部分の利益帰属の争いをその基礎とするものであ

るのみならず、上告人らの消費貸借契約および抵当権設定契約がDと相通じてなし

た虚偽表示であることを主張する点において、攻撃方法を共通にし、ただ、旧訴は、

配当を阻止して配当額の確定を求めるのに対し、新訴は、配当が実施されたことに

より上告人らの受けた優先順位の配当額を不当利得として、その返還を求めるにす

ぎないものであつて、その請求の基礎は同一であるというべく、したがつて、配当

異議の訴が所論のごとく形成訴訟であるかどうかにかかわりなく、該訴の変更を許

容し、不当利得返還請求の新訴につき審判した原審の措置は正当といわなければな

らない。配当手続に関する民訴の規定上、本件訴の変更を許容できないとすべき理

由はない。�

なお、記録によれば、第一審において、上告人らの訴訟代理人が、本案前の抗弁

として、本件訴の変更は請求の基礎を異にするから、許されない旨陳述したことは

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明らかであるが、第一、二審とも右主張を容れず、訴の変更は許容すべきものと判

示したのであるから、判断遺脱の違法はすこしも存しない(所論「訴の棄却」を求

める申立は記録上看取しえず、仮りにかかる申立ありとしても、いちいち応答すべ

きかぎりでない)。

所論はいずれも採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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