大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)200 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人佐藤思良の上告理由について。

土地の賃貸借は、その登記があるか、または該地上建物について保存登記がなけ

れば、賃借権をもつて該土地を譲受けた新所有者に対抗しえないものであり、新所

有者が賃借権の存する事実を知りながら土地を譲受けた場合でも同様であると解す

るのが相当であるから、右と同一趣旨に出でた原判決の判断は正当である。また、

原判決引用の一審判決認定の事実関係によれば、上告人の権利濫用の抗弁を排斥し

た判断も正当である。なお、所論は、単に建物保護法によつてのみ居住権を侵され

るものであるとすれば同法は憲法二二条に違反する旨主張するが、原判決は、建物

保護法によるのでなければ居住権の保護は受けられない旨を判示しているものでな

いことは、原判決の引用する一審判決の判文上明らかであるから、所論はその前提

を欠き採用できない。また論旨引用の判例は本件に適切でない。論旨はすべて理由

がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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