最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)315 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人奥田源次郎の上告理由について。
原判決上適法に確定せられたところによれば、本件為替手形裏面裏書欄の記載は、
第一欄、第二欄に裏書人の表示があるのみで、第一欄、第二欄の被裏書人の表示お
よび第三欄の裏書人の表示は、いずれも抹消されており、第二欄の裏書人として被
上告人の名前は残つておるけれども、同人は、適法に取得し、取立のためD信用金
庫へ信託的に譲渡した本件手形の返還を受けて、実質的にその権利者となつている
というのであるから、同人は手形上の権利を行使できるとした原審の判断に所論の
違法はない。また、右第一欄の被裏書人の表示の抹消につき振出人Eが協力した旨
の判示部分も、証拠(E自身の供述)に照らして肯認できる。従つて所論は、いず
れも理由がない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
- 1 -