大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)379 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

本件新手形は旧手形の支払期日を延期する趣旨で、旧手形を回収することなく振

出されたいわゆる延期手形であることは原判決の確定するところである。そしてこ

のような、延期手形は旧手形債務を原因としてその支払のために振出されるもので

あつて、所持人は新旧両手形上の権利を有するのであるが、ただ旧手形についても

新手形の満期まで支払の猶予をみとめたものとしてそれまでは支払を求めることが

できないという制限があるに過ぎないとして上告人の更改の主張を排斥した原判決

の判断は正当であつて(昭和三一年四月二七日第二小法廷判決、民集一〇巻四号四

五九頁参照)、かかる場合、所論のように常に旧手形上の権利を新手形に移転せし

める目的で書換がなされたものと解しなければならないものではない。所論引用の

判例は、書換により旧手形債務が消滅して旧手形がいわゆる「手残り手形」となつ

た場合に関するものであつて本件に適切でない。所論はひつきよう原判決の認定に

添わない事実を前提として原判決を論難するものであつて、とることができない。

同第二点について。

所論は原審が適法になした証拠の取捨、事実の認定を争うもので、上告適法の理

由とならない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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