大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)65 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人湯川久子の上告理由第一点について。

所論二〇万円の授受につき上告人がこれを内金としてではなくて解約手附金とし

て受取つた旨原審で争つていることは所論のとおりであるところ、これを当事者間

に争なしと判示した点に原判決は違法を犯しているが、原判決は、意思表示が法律

行為の要素に錯誤あることの故に無効なりとして当事者間に授受された右二〇万円

の返還請求権の存することを認容しているのであるから、右違法は判決に影響を及

ぼさないものであつて、所論は、上告理由として採用できない。�

その余の所論が指摘する原審認定は、挙示の証拠に照しすべて肯認できるところ

であつて、その間に理由不備ないし理由そごは見当らない。所論は、結局原審の専

権たる証拠の取捨、事実の認定を非難するに帰着し、採用できない。

同第二点について。

原審が判示認定事実関係の下で判示要素の錯誤を判断したことは首肯できる。所

論は、原審認定にそわないことを掲げて独自の見解を述べ、右を縁由の錯誤にすぎ

ないと唱えるものであつて採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

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裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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