大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)707 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人皆川健夫の上告理由について。

原審は証拠によつて適法に認定した原判示事実に基いて、上告人は昭和二六年五

月三〇日に被上告人に到達した催告書を以て一カ月につき金四〇〇円の割合で一七

カ月分の延滞家賃の支払を催告し、更に二日後である同年六月一日に被上告人に到

達した書面で本件賃貸借解除の意思表示をしたのであるが、上告人、被上告人双方

の経済事情その他弁論の全趣旨から認められる本件賃貸借契約の客観的諸事情を考

慮するときは、右催告と解除の意思表示はその間に民法五四一条所定の相当の期間

を存しないものと解すべきであるから右の賃貸借解除の意思表示は効力を生じなか

つたものであると判断している。そして本件にあらわれた事情のもとにおいては原

審の右判断は肯認できる。論旨は採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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