大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)825 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人紅野善四郎の上告理由第一点について。�

所論の請求部分については、原審において訴の一部取下がなされ、上告人らの同

意のあつたことが原判示並びに記録上明らかであり、右請求部分は訴の当初から係

属しなかつたことになるから、原判決が第一審判決の一部取消変更を言渡さなかつ

たことに所論の違法はない。又訴訟費用の負担、担保の額の判定は、原審の自由裁

量に属し、この点につき原判決に所論違法は存しない。所論はすべて採用できない。

同第二点について。

本件契約が被上告人の代理人たるDと上告人らとの間に締結せられ、その効果が

被上告人に及ぶとする原判決の認定判断は、挙示の証拠関係に照し肯認できるとこ

ろであり、要素の錯誤の抗弁を排斥した原審の認定判断もまた首肯できるから、所

論は採用できない。

同第三点並びに第四点について。

所論は、原審の審理不尽、事実誤認をいい、或いは社会通念、取引通念、経験則

の違背をいうが、その実質は原審の適法になした証拠の取捨、事実の認定を非難す

るにすぎず採用できない。

上告代理人志水熊治の上告理由一並びに二の(イ)について。

原判決の事実認定に所論経験則違背はない。所論の実質は、ひつきよう原審の専

権たる証拠の取捨、事実の認定を非難するに帰着し採用できない。

同二の(ロ)について。

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乙一、二号証の所論印刷文言があるからといつて、本件契約の相手が上告人らの

主張する訴外E産業株式会社であると認定すべき証拠とはなし難いとした原判決の

証拠判断は、原判決挙示の証拠関係に照し首肯できるものであり、右につき採証法

則違反をいう所論は採用できない。

同三、四及び六について。

所論が指摘する原審の証拠取捨の判断は、原判示並びに記録に徴し肯認できると

ころであり、所論理由不備は存しない。所論は、すべて独自の見解に基づき原審の

専権たる証拠の取捨判断を非難するに帰し採用できない。

同五について。

所論は、原審が要素の錯誤の抗弁を排斥するにつきなした証拠の取捨、事実の認

定に経験則違反があるというが、右の点の原判決の採証認定は、同挙示の証拠関係

に照し首肯できるところであつて、原判決に所論の違法はなく、所論は採用できな

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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