大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(あ)1176 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人加藤定蔵の上告趣意第一点及び弁護人和田吉三郎の上告趣意第二点につい

て。

所論引用の判例は本件に適切を欠き、また憲法違反を主張する点もあるが、実質

は単なる訴訟法違反及び事実誤認の主張をいでず、いずれも刑訴四〇五条の上告理

由に当らない。

弁護人加藤定蔵の上告趣意第二点及び弁護人和田吉三郎の上告趣意第一点につい

て。

所論中には憲法違反を主張する点もあるが、実質はすべて単なる法令違反及び事

実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

弁護人加藤定蔵の上告趣意第三点は単なる訴訟法違反及び事実誤認、弁護人和田

吉三郎の上告趣意第三点は違憲をいう点もあるが結局は量刑不当の主張であつて、

刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(被告人が控訴をし又は被告人のため控訴を

した事件につき、控訴審が第一審の認定した事実よりも被告人に不利益な事実を認

定しても、判決主文において第一審判決より重い刑を言い渡さない以上、刑訴四〇

二条に違反しないと解すべきである。昭和二三年一一月一八日第一小法廷判決刑集

二巻一二号一六二六頁参照)

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三六年九月六日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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