大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(オ)420 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人江沢正良の上告理由第一点、第二点について。

所論は、種々の事情を挙げて、被上告人が、本件不動産の保存登記をした当時、

上告人と訴外Dとの間の売買契約を知らなかつたとした原判決の認定が経験則に反

すると主張し、よつて、本件詐害行為の成立を否定した原判決には理由不備、齟齬

ないし法令の適用を誤つた違法がある、というのである。

しかし、原判決の確定した事実によれば、被上告人が右訴外人との間に本件停止

条件附代物弁済契約を締結したのは昭和二四年一二月二五日であり、弁済期である

昭和二六年九月三〇日頃所有権の移転と引渡が行われて、ただ未登記のままであつ

たのを昭和二八年八月八日に至つて所論保存登記をなすに至つた、というのである

から、かりに所論のように被上告人が保存登記の当時悪意であつたとしても、それ

に先立つ本件停止条件附契約に基づく代物弁済に際しての悪意を云々することはで

きず、然る以上本件において上告人主張の詐害行為の成立を認めるに足る証拠がな

いとした原判決には所論の違法のないことが明らかである。�

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとお

り判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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裁判官 山 田 作 之 助

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