大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(オ)718 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人柳生常治郎の上告理由第一点、第二点、第六点、第七点(一)および

第八点について。

論旨は、原判示にそわない事実を主張して、原審が適法にした証拠の取捨判断、

事実認定ならびにこれに基づく原審の法的判断を非難するものであつて、いずれも

採用できない。

同第三点について。

被上告人は、原審において所論負担附贈与契約の主張をしていることは記録に徴

し明白であるから、原判決には論旨違法の点はない。

同第四点について。

原判決は、Dが被上告人との間において、従来の借受金、立替金および提供を受

けた食糧品等全部の返済の趣旨をもつてする代物弁済契約と多年にわたる協力援助

に対する謝礼の趣旨をもつてする贈与契約(後記のような負担附)を併せた一種の

混合契約がなされたことを確定しているのであるから、そのような場合は、代物弁

済に充当された金額がいくらで贈与に相当する金額がいくらであるかについてそれ

ぞれ具体的にその数額を明示しなかつたからといつて所論違法があるとはいえない。

また、所論負担附贈与の負担が訴外EおよびFに対する謝礼金を被上告人において

支払うべき負担を意味することは原判文上明らかである。論旨は、いずれも理由が

ない。

同五点について。

所論将来必要な場合に被上告人よりDに金銭を貸与する旨の約束は、本件負担附

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贈与の負担の一として被上告人が主張しているものであることは、記録に徴し明白

である(原判決は右被上告人の主張事実をとくに認定していないが、そのことは原

判決に影響のないことである。)。論旨は、独自の法律的見解に立脚するものであ

つて、採用の限りでない。

同第七点(二)について。

所論は、贈与登記に上告人の印章を何人から預つたかを判断していない原判決を

非難するが、本訴で抹消を求めている本件山林についてのDから被上告人への所有

権移転登記とは直接関係のないことであり、論旨は採用しえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

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