大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(オ)892 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。

理 由

上告代理人高井吉兵衛の上告理由について。

原判決は、本件土地を被上告人個人が上告人から買い受けたものではなく、被上

告人が原判示発起人組合の代表者となり右組合が上告人からこれを買い受ける売買

契約が成立し、よつて右組合財産となつた本件土地を被上告人の単独所有に帰せし

めることを組合員一致で決議し、その結果これが被上告人の単独所有に帰属した事

実関係を認定判示しているものと解せられる。

ところが、本訴は、買主である組合員から売主である登記名義人に対し所有権移

転登記手続を求めるものでなく、被上告人個人が上告人に対し直接本件土地の所有

権移転登記手続を求めるものである。

しかして、原判決は、本訴請求を認容するにあつて、被上告人個人が直接上告人

に対し右登記請求をなしうる理由について何ら説示するところがない。本件がもし

中間省略登記を求める趣旨であるとすれば、その省略につき、登記名義人、中間省

略者の同意あることの認定判断を要するものと解するのを相当とするところ、原審

がこれに何ら触れることなく、被上告人の本訴請求をたやすく認容した点に審理不

尽ないし理由不備の違法あるものというべく、この点の指摘を含むものと解される

上告論旨は、その余の論点について判断するまでもなく理由がある。

よつて、民訴法四〇七条に従い、裁判官全員一致で主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判長裁判官池田克は退官につき署名押印することができない。

裁判官 河 村 大 助

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