大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(あ)3051 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人足立梅市の上告趣意第一点について。

所論は、本件における示威行進等の許可は、三重県公安委員会運営規程七条に基

づく三重県警察本部長専行規程三条により、同警察本部長が専行したものであるが、

右委任の規程はその運営面から考えると、事実上同警察本部長に、その許可を全部

握らしていることになり、憲法二一条に違反し、許可は無効であると主張する。し

かし、所論専行規程は、緊急やむをえないと認められる場合または相当期間公安委

員会が開かれない場合における緊急措置として、警察本部長が公安委員会の権限に

属する事務を専行することを認めたものであり、しかもこの場合にはすみやかに公

安委員会の承認を受けなければならないことを定めているのであつて、所論の如く

その許可を全部警察本部長に握らしているものとは認められない。右専行規程に関

する所論は独自の見解であつて是認できず、違憲の主張はその前提を欠き、許可の

無効を主張する所論は採用できない。

次に所論は、本件示威行進及び集団示威運動に関する条例施行規程六条は、示威

行進等の許可をする場合に附することのできる条件の範囲を定めており、その七号

において「その他公衆に対する危害を予防するために必要な事項」との抽象的な規

定を設け、この規定に基づいて定められる条件違反に対し条例六条が刑罰を定めて

いるのであるが、このような抽象的で漠然とした規定によつて条件が定められ、そ

の条件違反に刑罰内容をきめるのは憲法三一条に違反すると主張する。しかし、右

施行規程六条七号は条件の範囲を定め、これに基づき具体的に条件が定められ、こ

の具体化された条件に違反した行為が刑罰の対象となるのであつて、所論違憲の主

張は、結局その前提を欠くこととなり、採用できない。

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しからば、本件示威行進等の許可およびこれに附した条件の効力を否定し、これ

を前提として第一審判決判示のA巡査の写真撮影行為の公務の執行たることを否定

する所論はすべて理由がないこと明らかである。

同第二点について。

所論は単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由とならない。かつ第一審

判決判示のデモ隊の蛇行進が違法性を阻却さるべきものとは認められない。

よつて刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三八年一一月一五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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