大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)1183 判決

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主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人鈴木義男、同河野太郎の上告理由第一点について。

未成年者が法定代理人の同意を得ないで法律行為をしたことを理由とする取消権の

消滅時効は、右行為の「追認ヲ為スコトヲ得ル時」より進行することは、民法一二六

条の規定するところであるが、右「追認ヲ為スコトヲ得ル時」とは、取消の原因たる

情況の止んだ時、すなわち未成年者が成年に達した時をいい(民法一二四条一項)、

未成年者であつた者において自己の行為を了知したことは、消滅時効が進行を始める

についての要件ではないと解すべきである(大審院大正五年九月二〇日判決、民録二

二輯一七二一頁、同昭和一五年六月一日判決、民集一九巻九四四頁参照)。されば、

原判決が所論摘記のとおり判示したのみで、上告人が自己の行為を了知した時に関す

る同人の主張について判示しなかつたからといつて、これを判断遺脱と非難する所論

は失当であり、採用できない。

同第二点について。

原判決の引用する第一審判決挙示の証拠によれば、被告が昭和二二年二月五日Eに

対し本件(ロ)(ハ)(ニ)の土地(ただし当時は農地)を代金一万三、九三〇円で売

り渡した旨の認定は是認できる。右認定の過程に審理不尽等所論の違法は見出せない。

所論は、畢竟、原審の認定と相容れない事実を前提とし、事案に対する独自の見方を

もつて、証拠の取捨判断ならびに事実認定に関する原審の専権行使を非難するもので

しかなく、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとお

り判決する。

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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