大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)1248 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人青柳孝、同青柳孝夫の上告理由第一点について。

原審は、昭和三一年一二月二三日午后一時三〇分被上告会社において開かれた臨

時社員総会なるものは、当時の招集権者である代表取締役Dによつて招集、通知さ

れた形跡がなく、E、F、G(なおHはEに委任したとし)が、にわかに被上告会

社に参集し、被上告会社代表取締役Dの出席しないところで、社員総会を開催する

と称し、同人の代表取締役を解任し、Hの出資分四〇〇口をEが買い受けることを

承認したうえ、Eを取締役に選任することをきめた旨の事実を認定したうえ、「右

のように招集権者の招集にもとづかないで一部社員が参集し、随意に取締役をきめ

たとしても、法律上社員総会の決議があつたものとはとうていいわれないから、前

記Eを取締役に選任する旨の決議はなんら効力を生ずるものでな」いと判断したの

であり、右判断は正当として是認できる。所論Dが招集手続違背を理由として提起

した総会決議取消の訴が提訴期間徒過のため却下された事実があつたとしても、そ

の故に本事件において社員総会決議の不存在を判断しえないとすべき理はなく、ま

た、右判断をするに総会決議無効または不存在確認の判決を俟たなければならない

ものではない。叙上に反する独自の見解に立つて原判決に商法二五二条の解釈の誤

りがあるという所論は採用し難い。

同第二点について。

原判決挙示の証拠によれば、本件臨時社員総会決議なるものは存在しなかつたと

する前段掲記の事実認定は是認できる。所論は、独自の見解に立つて、証拠の取捨

判断ならびに事実認定に関する原審の専権行使を非難するものであつて、採用でき

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ない。

同第三点について。

所論の点につき、原判決は、「甲第一号証、〔乙〕第五号証の四によれば、その

後昭和三二年九月二〇日午后一時控訴会社において開催された臨時社員総会におい

てEに対する代表取締役解任の決議がされてその旨の登記がされているが、右甲第

一号証によれば、昭和三五年四月二八日錯誤に基くものとして抹消されているから、

みぎ事実をもつても」本件社員総会なるものの実態に関する認定を動かすことはで

きないと判断したのであり、右判断は是認できる。所論は、独自の見解に基づき、

証拠の判断ならびに事実認定に関する原審の専権行使を非難するものであつて、採

用できない。

(なお、「上告理由補充申立書」は期間後提出にかかるもので、審究すべきかぎ

りでない。)

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判長裁判官池田克は退官につき署名押印することができない。

裁判官 河 村 大 助

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