最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)1382 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人立石六男の上告理由について。
記録によれば、被上告人らが、「上告人A1は貨物自動車数台を所有して土建業
を営んでいる者、同A2はA1に雇われ貨物自動車運転の業務に従事している者で
あるが、A2は昭和三三年四月二三日A1所有の貨物自動車を空車で運転中に本件
事故を発生せしめた」旨の事実を主張していることが明らかである。被上告人らは、
右事実は民法第七一五条にあたると主張し、自動車損害賠償補償法第三条にあたる
と主張しているわけではないけれども、右事実によれば、自動車損害賠償補償法第
三条の要件事実たる「本件事故は上告人A1のために運行の用に供した自動車の運
行により発生した」旨の主張をも含むものであることが明らかである。それゆえ、
原審が、被上告人らの前記主張事実を認定の上、右事実は自動車損害賠償補償法第
三条に該当すると判断して判決したのは、なんら弁論主義に違反するものではない。
所論は、独自の見解に立ち被上告人らが自動車損害賠償補償法第三条の要件事実を
主張していないことを前提とする主張であつて、前提を欠き採用できない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
裁判官 城 戸 芳 彦
裁判官 石 田 和 外
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