大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)1458 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人進藤寿郎、同日野勲の上告理由について。

原判決は、まず本件土地売買契約が大井権現消防署の敷地の候補地としたいとの

話から締結せられるに至つたものであることを認定したうえ、挙示の証拠ならびに

認定事実をもつてすれば、本件売買契約においてその目的土地を消防理署の敷地と

するとのことは、右契約の動機ではあつてもその要素であつたものとはこれを認め

ることができないと判示しているのである。このように、原判決によれば、本件土

地を消防署の敷地とすることの動機は当初から表示されていたのであるから、論旨

のように、原判示が表示されない動機は意思表示の内容となつていないが故にそこ

に錯誤があつても要素の錯誤たりえないとの見解を前提としているものではなく、原

判示事実関係ならびに証拠上、消防署の敷地とすることが本件売買契約締結につい

ての要素となつていたものとは認められない旨を説示しているだけのことである。

そして、この点に関する原判決の理由説示は相当であつて、所論違法の点は見出し

がたい。要するに、論旨は、原判示を正解せずしてその法律的見解を非難するもの

であるか、もしくは、原判示にそわない事実を前提として原判決の法令違反をいう

ものであつて、その指摘する大審院判例も、事案を異にし、本件に適切でない。論

旨は採用しえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のお

り判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

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裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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