大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(あ)2401 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意第一点について。

所論は、原判決は憲法一四条に違反すると主張する。しかし刑法二一一条が、業

務上必要な注意を怠り人を死傷に致した者について、業務にかかわりない者より重

い刑罰を定めているのは、人の地位、身分によつて差別を設けたものではなく、い

かなる地位、身分にある者でも、いやしくも一定の業務に従事する者はすべて同条

の適用を受け、また業務の種類によつてもなんら異なる取り扱いをするものではな

い。同条は、いわば業務について特別の注意義務を定めたのであつて、人が誰であ

るかは問うところではなく、そして人が一定の業務に従事しているということは、

その人の属性による刑法上の身分であつて、憲法一四条の社会的身分といえないこ

とは、当裁判所の判例の趣旨に徴し明らかである(昭和二六年八月一日大法廷判決

刑集五巻九号一七〇九頁、同二九年九月二一日第三小法廷判決刑集八巻九号一五〇

八頁、同三〇年八月一八日第一小法廷判決刑集九巻九号二〇三一頁。なお、同三二

年三月二六日第三小法廷判決刑集一一巻三号一一〇八頁参照。)。論旨は採用のか

ぎりでない。

同第二点は、量刑の非難であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三九年一月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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