大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)1164 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人村林隆一の上告理由について。

所論は、原審は、被上告人のなした本件賃料の催告が過大であることを認定しな

がら右過大催告に基づく本件賃貸借契約解除を有効と判断した点において、民法五

四一条の解釈適用を誤つたものであるという。しかし、原判決の確定したところに

よれば、被上告人が昭和三四年三月一九日到達の書面を以て上告人に対し、昭和三

一年四月一日から昭和三四年二月末日までの延滞賃料として金三七万六五六二円を

右書面到達後三日以内に支払われたい旨催告したのに対して、その期間の適正賃料

の合計額は金三四万八〇八〇円であつたから、超過額は右金額の一割にもならない

金二万八四八二円であつたというのであり、適正賃料超過の割合が右の程度のもの

であるときは特段の事情がないかぎり右催告は契約解除の前提たる効力を失わない

ものと解すべきことは、当裁判所の判例(昭和三二年(オ)第一二二七号同三四年

九月二二日第三小法廷判決、民集一三巻一四五一頁参照)の趣旨に徴して明らかな

ところである。論旨は、右に反する独自の見解を主張するにすぎないものであつて、

採るを得ない。

同二について。

所論は、債務不履行による土地賃貸借契約解除については建物買取請求権を行使

し得ないとした原審の判断は借地法四条の解釈適用を誤つたものであるという。し

かし、借地人の債務不履行による土地賃貸借契約解除の場合には、借地人は借地法

四条二項による建物買取請求権を有しないことは、当裁判所の判例(昭和三二年(

オ)第八四〇号同三五年二月九日第三小法廷判決、民集一四巻一〇八頁参照)とす

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るところである。論旨は、独自の見解に立つて原判決の判断を非難するに帰し、採

用するに足りない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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