大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)400 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を福岡高等裁判所に差し戻す。

理 由

職権をもつて調査するに、地方裁判所が控訴審としてなした判決に対する再審事

件について、同地方裁判所が言い渡す判決は控訴審たる資格でなすものであるから

(民訴四二三条)、右再審事件の終局判決に対する上訴としては、高等裁判所に対

する上告のみが許される。従つて、熊本地方裁判所が控訴審としてなした判決に対

する本件再審事件につき、同地方裁判所がなした再審請求棄却の判決に対する上訴

としては、福岡高等裁判所に対する上告の申立のみが許さるべきところ、再審原告

たる上告人は、あやまつて、福岡高等裁判所(以下、原審という。)に対して控訴

状なる書面を提出して不服申立をなしたが、その趣旨とするところは、熊本地方裁

判所による前記判決に対して、民事訴訟法の許す不服申立、すなわち、上告の申立

をなすにあるものと解するを相当とする(大審院昭和一四年(ク)第四九三号同一

五年二月二一日決定、民集一九巻二六七頁参照)。しからば、原審としては、上告

人の右不服申立を上告の申立と解し、上告手続に従つて上告判決をなすべきであつ

たにもかかわらず、原審が右措置に出でず、控訴審としての訴訟手続をなして控訴

判決をなしたのは失当であつて、原判決は破棄を免れない。

よつて、上告論旨について判断をするまでもなく、民訴四〇七条一項に従い、原

判決を破棄して本件を原審に差し戻すこととし、裁判官全員の一致で、主文のとお

り判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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