大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(あ)2033 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人長田弘の上告趣意は、判例違反をいうが、そのいうところは、原判決が一

罪とした事実を二罪であると主張するもので、被告人に不利益な主張であるから、

適法な上告理由に当らない。

弁護人毛利将行の上告趣意は、事実誤認および単なる法令違反の主張であつて、

適法な上告理由に当らない。なお、本件のようないわゆる営業犯において、反復さ

れた同種行為が一罪として評価されるか否かは、その行為の時間的、場所的関係そ

の他諸般の事情を目的論的見地に立つて考察し、社会通念上同一の営業活動と認め

られる限度内にあるか否かによつて決するのが相当である。しかるところ、原審の

確定した事実によれば、被告人が昭和三七年一月一七日に宇都宮地方裁判所におい

て有罪判決を受けた事実は、被告人が昭和三六年三月初めごろから同年四月二八日

までの間に、栃木県塩谷郡a町大字bc番地のdアパートに、AことBという婦女

を同居させて、いわゆる管理売春をしたというのであるのに対し、本件事実は、被

告人が昭和三七年一月二日ごろから同年五月上旬ごろまでの間に、福島市e町字f

g番地のhヌードスタジオに、Cという婦女を居住させて、いわゆる管理売春をし

たというのであつて、両者間には、時間的にも場所的にも相当の隔たりがあり、ま

た売春をさせた婦女も異なつており、社会通念上とうてい同一の営業活動とは認め

られないから、これを別罪に当るものとした原判断は相当である。

また記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のと

おり決定する。

昭和四〇年八月二日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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