大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和39(あ)390 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人常木茂の上告趣意一は、判例違反をいうけれども、原判決は、第

一審判決は情を知らないB病院の係員の犯意なき行為を利用して被害者を不法監禁

したことを判示したものと認められる旨判示しているのであるから、所論は、原判

示にそわない事実を前提とする主張であつて適法な上告理由とならない。

同二は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に

当らない。

被告人Cの弁護人綾川武治の上告趣意は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張で

あつて同四〇五条の上告理由に当らない(なお、所論の如く被告人は被害者が精神

病者であるかないかの診断を求めるために同人を精神病院に連行するものであると

いう認識のもとに本件の所為に及んだものであるとしても、所論の場合と雖も逮捕

監禁行為が許される理由はないから、被告人に逮捕監禁の犯意なしということはで

きない)。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三九年一二月九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

- 1 -

裁判官 石 田 和 外

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!