大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(あ)454 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張であり、被告人Bの上告趣意

は、事実誤認、量刑不当の主張であり、被告人両名の弁護人滝沢国雄の上告趣意は、

量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

記録を精査しても、被告人両名が第一審相被告人Cとともに自動車運転手を殺害

して金品を強奪することを共謀し、実行の方法を詳細に打ち合せたうえで、はじめ

て犯行に及んだものであることが明らかであり、第一審判決の認定を維持した原判

決に事実誤認は全くない。

ところで、本件犯行は、原判決が説示するように、被告人両名がCと相謀り、最

初から殺意をもつて周到に手順を取り決めたうえタクシーに乗りこみ、三人協力し

て何の抵抗力もない老運転手に襲いかかつて背後からバンドでその首をしめ、金を

出して命乞いをする同人の首をなをも情容赦なくしめあげて金品を強取し、さらに、

失神した同人がまだかすかに呼吸しているのを認めるや、蘇生と罪の発覚するのを

おそれて、道端の肥溜に同人を頭から投げ入れて蓋をし、ついに窒息死させたうえ

自動車を奪つて逃走したものであつて、きわめて残忍かつ冷酷な犯行である。しか

もその動機にはなんら同情すべき点がなく、犯行直後も反省することなくさらに強

盗することを考えたりしているのであつて、被告人両名に著しい反社会的性格が認

められることは、これまた原判決が説示するとおりである。その他記録によつて認

められる被害者の遺族の感情、本件事犯の社会的影響、さらには被告人両名の犯情

に格別の差を見出し得ないこと等を考え合せると、所論被告人両名にとり有利な事

情を斟酌し、記録を精査して慎重に刑の量定につき検討してみても、原判決が、被

告人両名をそれぞれ死刑に処した第一審判決を是認したことは、まことにやむを得

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ないものというべく、これを不当として原判決を破棄しなければ著しく正義に反す

るものとはとうてい認めがたいのである。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三九六条、一八一条一項但書により、裁判官全員一致の意見

で主文のとおり判決する。

検察官 臼田彦太郎出席

昭和三九年一二月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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