大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)180 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人手代木隆吉、同岡田介一の上告理由の冒頭の論旨について。

再開申請の許否は裁判所の裁量に属するものであり、その申請を容れなかつたこ

とにより何らの違法もきたさないから(昭和二三年(オ)第七号昭和二三年四月一

七日第二小法廷判決、民集二巻四号一〇四頁参照)、所論は採用するに足らない。

同第一について。

所論は、原判決に挙証責任分配の法則適用の違背があるというが、その言わんと

するところ、原審の釈明権不行使の違法にあると見られるが、記録に徴し、原審に

所論違法はなく、所論の実質はひつきょう、原審の専権たる証拠の取捨判断、事実

の認定を非難するに帰着し、採用できない。

同第二について。

所論指摘の点の原審認定は、挙示の証拠関係に照して肯認できる。所論は原判決

の論理法則、経験法則の違背をいい、理由不備ないし理由そごをいうが、右原審の

認定に関しその専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を云々するにすぎず、採

用できない。また、証拠の排斥については、その理由を一々具体的に判示すること

を要しないことは、当裁判所の判例(昭和三〇年(オ)第八五一号同三二年六月一

一日第三小法廷判決、民集一一巻六号一〇三〇頁参照)であり、所論挙示の判例は

本件に適切でないから、右論旨も採用できない。�

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

- 1 -

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!