最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)21 判決
主 文
原判決中上告人敗訴の部分を破棄する。
右部分につき本件を福岡高等裁判所宮崎支部に差し戻す。
理 由
職権をもつて審按するに、原審第五回口頭弁論期日は、裁判長裁判官岩崎光次、
裁判官後藤寛治、裁判官白井守夫の構成で開かれていて、同期日およびそれ以前の
期日において右構成のもとで、実質的弁論、証拠調が行われているところ、次回期
日たる第六回口頭弁論期日以降裁判所の構成に変更があり、岩崎裁判長を除く他の
二名の裁判官が野田栄一、宮瀬洋一に更迭されていることは、口頭弁論調書上明ら
かである。しかるに、右第六回口頭弁論期日及びその次の期日であつて最終期日た
る第七回口頭弁論期日における口頭弁論調書に、いずれの当事者からも従前の口頭
弁論の結果の陳述がなされた旨の記載がなく、従つて、原審は右弁論更新手続をな
したものとは認めることができない。
ところで、裁判官の更迭があつたのにかかわらず、適法に弁論の更新手続をしな
いで、更迭後の裁判官によつてなされた判決は、民訴法三九五条一項一号の違法が
あることは、当裁判所の判例(昭和三元年(オ)第六九一号同三三年一一月四日第
三小法廷判決、民集一二巻一五号三二四七頁)である。�
よつて、上告代理人江川庸二の上告理由について審理判断するまでもなく、原判
決は、上告人敗訴の部分につき破棄を免れず、本件を右部分につき原審に差し戻す
べきものとして、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり
判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 奥 野 健 一
裁判官 山 田 作 之 助
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裁判官 草 鹿 浅 之 介
裁判官 城 戸 芳 彦
裁判官 石 田 和 外
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