大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和40(あ)2716 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人清川明の上告趣意第一点について。

所論のうち、判例違反をいう点は、所論引用の大正七年九月二五日大審院判例(

刑録二四輯一二一九頁)が、その後の昭和三四年八月二八日第二小法廷判決(刑集

一三巻一〇号二九〇六頁)によつて変更されたものであるから、所論は前提を欠き、

その余は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、いずれも上告適法の理由に

当らない。なお、刑法二三五条ノ二の不動産侵奪罪の規定は、他人の不動産に対す

る事実上の所持を、独立の法益として保護しようとするものであつて、その所持者

が法律上正当にこれを所持する権限をもつか否かは問わないものと解するのが相当

である(昭和二四年二月一五日第二小法廷判決―刑集三巻二号一七五頁、昭和三五

年四月二六日第三小法廷判決―刑集一四巻六号七四八頁参照)。しかるところ、原

判決の認定した事実によると、被告人らは、AおよびBが現に居住中の木造瓦葺二

階建住居一棟を、その中にあつた同人ら所有の家財道具等を他に搬出して空家同然

としたうえ、Cの占有に移したというのであるから、これを不動産侵奪罪に当るも

のとした原審の判断は正当である。

同第二点は、量刑不当の主張であつて、上告適法の理由に当らない。

また、記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四一年九月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

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裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

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