大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和41(あ)2110 判決

主 文

原判決中賭博罪に関する部分を破棄する。

理 由

検察官屋代春雄の上告趣意について。

記録によつて被告人に対する本件審判の経過をみると、広島地方裁判所が昭和四

〇年一〇月二八日恐喝(第一および第二)ならびに賭博(第三)の各事実について

有罪を認め、賭博罪につき罰金刑を選択して、被告人を懲役一年六月および罰金一

万円(五〇〇円を一日に換算して労役場留置)に処する旨の判決を言い渡したとこ

ろ、同月三〇日被告人から右判決中懲役刑に処せられた各恐喝罪に関する部分を限

つて控訴の申立がなされたが、検察官からは控訴の申立がなされないまま、その申

立期間を経過したことが認められる。したがつて、右第一審判決中賭博罪に関する

部分は、同年一一月一二日確定し、控訴審たる原審には、第一審判決にかかる事件

中各恐喝罪に関する部分だけが係属していたものというべきである。しかるに、原

審は、右第一審判決にかかる事件の全部について審判し、賭博罪に関する部分につ

いても、第一審判決を破棄したうえ、被告人を罰金一万円に処する旨の判決をして

いる。右によれば、原審は、右賭博罪に関する部分について、係属していない事件

の審判をした違法があること所論のとおりであり、この違法は判決に影響があり、

原判決中右の罪に関する部分はこれを破棄しなければ著しく正義に反するものとい

わなければならない。故に、原判決中右の部分は、判例違反の主張につき判断を加

えるまでもなく、刑訴法四一一条一号により破棄を免れない。

よつて、同条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官 高橋正八公判出席

昭和四二年三月二四日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

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