大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和41(オ)954 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人難波貞夫の上告理由一、について。

甲第二号証の真正成立を認め、かつ、原判決(その引用する一審判決。以下同じ。)

挙示の証拠により、被上告人主張の本件土地建物売買契約の成立を認定した原判決

の判断は、その挙示する証拠、及び本件記録に徴し正当として肯認することができ

る。原判決に所論の違法はなく、論旨は、独自の見解に立ち、或は原審の認定にそ

わない事実を主張し、適法になされた原審の証拠の取捨判断、事実の認定を非難す

るに帰し採るを得ない。

同二、について。

被上告人、上告人間に本件土地建物の売買契約が有効に成立して居る旨、及び右

契約成立時の上告人A1の精神状態についてなされた原判決の判断説示は、その挙

示する証拠関係、事案関係並びに本件記録に徴し正当として肯認することができる。

また、上告人らの鑑定申請を採用しなかつた原審の手続は唯一証拠排斥の場合にあ

たらず証拠の採否に関する適法な原審の裁量権行使であることが認められる。

原判決に所論の違法はなく、論旨は、独自の見解に立つて、適法になされた原審

の証拠の取捨判断、事実の認定、それにもとづく正当な判断、並びに適法な原審の

訴訟手続を非難するに帰し、採るを得ない。

同三、について。

心神耗弱者は、準禁治産宣告を受けて始めて無能力者として法定の取消権を取得

するものであり、その場合に該らない以上、心神耗弱中の法律行為であることのみ

を理由として、その行為を取消すことはできないものである。これと同旨の判断を

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示して、所論上告人らの主張を排斥した原判決の認定説示は正当であつて、原判決

に所論の違法はない。論旨は、独自の見解に立つて、原判決を非難するに帰し、採

るを得ない。

同四、について。

上告人A2に対する被上告人の仮登記抹消請求を認容すべきものとする原判決の

判断は、その挙示する証拠関係、事実関係から正当として肯認できるところであり、

その他原判決に所論の違法の存しないことはすでに、右に判断した通りである。

論旨は、独自の見解に立つて、正当な原判決を非難するに帰し、採るを得ない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

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