最高裁判所第二小法廷 昭和42(あ)2574 判決
主 文
原判決を破棄する。
被告人を禁錮六月に処する。
ただし、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。
理 由
検察官米田之雄および弁護人西村洋の各上告趣意にかんがみ、職権によつて調べ
てみると、原判決が、量刑不当を理由に第一審判決を破棄し、自ら判決するにあた
り、第一審判決判示にかかる事実を引用し、この事実について刑法二一一条前段、
罰金等臨時措置法三条一項一号を適用し、禁錮刑を選択処断した第一審判決の適条
をそのまま引用しながら、その主文において被告人に対し懲役六月の刑を言い渡し
ているのは、適用罰条に規定されていない刑を言い渡した違法と理由そごの違法と
をおかしたものであることが明らかであり、右の違法は、これをもつて違憲とする
弁護人の主張について判断するまでもなく、判決に影響を及ぼし、原判決を破棄し
なければ著しく正義に反する場合にあたるものといわなければならない。
よつて、刑訴法四一一条一号により原判決を破棄し、同法四一三条ただし書によ
り被告事件についてさらに判決をするものとする。
原判決の引用にかかる第一審判決認定の事実は、刑法二一一条前段、罰金等臨時
措置法三条にあたるので、所定刑中禁錮刑を選択し、その刑期の範囲内で被告人を
禁錮六月に処し、刑法二五条一項を適用して、この裁判確定の日から三年間右刑の
執行を猶予し、主文のとおり判決する。
検察官 横井大三公判出席
昭和四三年四月二六日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 奥 野 健 一
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裁判官 草 鹿 浅 之 介
裁判官 城 戸 芳 彦
裁判官 石 田 和 外
裁判官 色 川 幸 太 郎
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