大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和42(さ)3 判決

主 文

昭和四一年一〇月一九日付の略式命令を破棄する。

右略式命令請求事件の公訴事実について被告人を免訴する。

理 由

記録を調べると、被告人は、昭和四一年八月四日福岡簡易裁判所において、公安

委員会の運転免許を受けないで、昭和四一年六月一三日午後一一時ごろ、福岡県宗

像郡a町b町c食堂前附近の道路上において、四輪軽自動車(A)を運転したとの

事実につき、道路交通法六四条、一一八条一項一号、罰金等臨時措置法二条、刑法

一八条により罰金一〇、〇〇〇円(換刑処分五〇〇円を一日)に処する旨の略式命

令を受け、この裁判は同年九月一七日確定したところ、その後被告人は、同年一〇

月一一日宗像区検察庁検察官事務取扱検察事務官から宗像簡易裁判所に、前記と同

一の事実につき公訴提起と同時に略式命令を請求され、同年同月一九日同裁判所に

おいて、前記と同一法条により、同一内容の略式命令を受け、この裁判は、同年一

一月五日確定した事実を認めることができる。

右によれば、後に起訴を受けた宗像簡易裁判所は、既に同一公訴事実について確

定の略式命令があつたのであるから、右起訴にかかる公訴事実については、刑訴法

三三七条一号により、判決で免訴の言渡をすべきであつたのである。しかるに、こ

れを看過して重ねて同一事実につき略式命令をしたことは違法であり、かつ被告人

に不利益なものであることは明らかであるから、本件非常上告は理由がある。

よつて、同四五八条一号により、昭和四一年一〇月一九日付の略式命令を破棄し、

同三三七条一号により免訴の言渡をなすべきものとし、裁判官全員一致で主文のと

おり判決する。

検察官 高橋正八公判出席

昭和四二年六月九日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

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