最高裁判所第二小法廷 昭和43(さ)1 判決
主 文
原略式命令を破棄する。
被告人を罰金二万五千円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金五百円を一日に換算した期間、被告
人を労役場に留置する。
理 由
大田原簡易裁判所が、被告人に対する傷害被告事件(同庁昭和四一年(い)第二
〇三号)について、昭和四一年八月四日付の略式命令により、被告人の傷害の事実
を認定して、同人を罰金三万円(不完納の場合は金五百円を一日に換算)に処し、
右略式命令が同年八月二三日確定したことは、記録上明らかである。
しかしながら、刑法二〇四条、罰金等臨時措置法三条一項一号によれば、傷害罪
法定刑のうち罰金の最高額は二万五千円であるから、これを超過して被告人を罰金
三万円に処した右略式命令は、法令に違反したものであり、かつ被告人のため不利
益であるといわなければならない。
よつて、刑訴法四五八条一号但書により、原略式命令を破棄し、被告事件につい
さに判決することとする。原略式命令によつて確定された傷害の事実に法令を適用
すると、右事実は刑法二〇四条、罰金等臨時措置法三条一項一号に該当するから。
所定刑中罰金刑を選択し、所定金額の範囲内で被告人を罰金二万五千円に処し、換
刑処分につき刑法一八条を適用して、主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。
検察官 斎藤周逸公判出席
昭和四三年六月一四日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 奥 野 健 一
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裁判官 草 鹿 浅 之 介
裁判官 城 戸 芳 彦
裁判官 石 田 和 外
裁判官 色 川 幸 太 郎
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