大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和43(も)1 決定

主 文

請求人Aに対し金五、三一五、七〇〇円

同 Bに対し金三、六一五、三〇〇円

同 Cに対し金三、七九六、〇〇〇円

同 Dに対し金三、七九六、〇〇〇円

を各交付する。

理 由

本件請求の要旨は、請求人らは、それぞれ同人らに対する強盗殺人被告事件につ

き、昭和四三年一〇月二五日最高裁判所第二小法廷で無罪の判決をうけ、これが確

定したから、未決の抑留、拘禁による補償を請求する、というにある。

記録を調査すると、請求人らは、それぞれ、右被告事件につき、昭和二六年二月

一五日山口地方裁判所岩国支部に起訴され、同二七年六月二日同裁判所で有罪の判

決をうけ、控訴を申し立てたが、同二八年九月一八日広島高等裁判所で有罪の判決

をうけ、これに対し上告を申し立てたところ、同三二年一〇月一五日最高裁判所第

三小法廷で破棄差戻の判決があり、同三四年九月二三日差戻後の広島高等裁判所で

無罪の判決をうけ、これに対する検察官の上告申立により、同三七年五月一九日最

高裁判所第一小法廷で破棄差戻の判決があり、同四〇年八月三〇日差戻後の広島高

等裁判所で有罪の判決をうけ、これに対し請求人らから上告を申し立てたところ、

同四三年一〇月二五日当裁判所において、原判決破棄、請求人らはいずれも無罪と

の判決があり、右判決は確定したものであること、ならびに同被告事件に関し請求

人らは、別表記載のとおり、それぞれ逮捕、勾留され、右勾留中保釈許可の決定ま

たは無罪の裁判の告知により釈放されるまで、同表記載の日数各身柄を抑留、拘禁

されていたものであることが認められる。

右は、刑事補償法一条一項により補償の請求をすることができる場合に該当する

- 1 -

ことが明らかであるから、当裁判所は、同条項のほか同法四条一、二項に則り、請

求人らのうけた抑留、拘禁の日数に応じ、いずれも一日一、三〇〇円の割合により、

請求人らに対し、主文に記載した各金額の補償金を交付すべきものとする。

よつて、同法一六条前段により、裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和四三年一二月一八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!