大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和45(オ)184 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人小堀文雄の上告理由第一および第四について。

記録により認めうる本件訴訟の経過に徴すれば、所論各主張は、原審口頭弁論に

提出されなかつたものというべきである。したがつて、原判決に所論判断遺脱、審

理不尽の違法はない。

同第二について。

上告人Aが所論貸借の申出をしたことは認められない旨の原判決の説示は、是認

することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の専権

に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し、採用することができない。

同第三について。

所論は、原審の認定に反する事実を主張するに過ぎないから、採用のかぎりでな

い。

上告代理人大川修造の上告理由第一の一、三および四について。

原判決に所論の違法はなく、論旨は、右に上告代理人小堀文雄の上告理由第二に

対し説示したと同一の理由により、採用することができない。

同第一の二および第二について。

本件記録によれば、上告人らは原審において、原告B、被告A間の福島地方裁判

所郡山支部昭和三〇年(ワ)第一〇六号土地代金請求事件記録(控訴審、上告審分

を含む。)および所論権利申告書の送付嘱託を求める旨申し立て、原審の嘱託によ

り右記録および右権利申告書の謄本の送付があつたのであるが、かような場合、挙

証者が右文書全部を証拠とすることを欲するとはかぎらないから、裁判所は、右文

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書中挙証者が証拠とする旨明示または黙示に指定したものについて取り調べれば足

りると解すべきである。そして記録によれば、原審は、昭和四四年一〇月一六日午

前一〇時の第八回口頭弁論期日に右各文書を提示したのであるが、上告人らは右期

日に出頭せず、所論権利申告書を証拠とする旨の指定もなかつたので、原審はこれ

を証拠として取り調べることなく、口頭弁論を終結したことが認められるのである

から、その間所論の違法はないものというべきである。論旨は、採用することがで

きない。

同第三について。

所論は、所論賃借の申出がなされた旨原審の認定に反する事実を前提として原判

決を攻撃するものである。それゆえ原判決に所論の違法はなく、論旨は、採用のか

ぎりでない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官 村 上 朝 一

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