大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和46(あ)118 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

一 弁護人成智寿朗の上告趣意第一点、弁護人馬屋原成男の上告趣意第一点の一お

よび第二点の一について。

所論のうち、憲法三一条、三七条一項、三八条三項違反および判例違反をいう点

は、第一審判決が罪となる事実欄の冒頭に判示した事実は、被告人が本件犯行をす

るに至つた動機、原因たる事情を認定したものにすぎず、起訴されていない犯罪事

実をいわゆる余罪として認定したものとは認められないから、所論違憲の主張およ

び判例違反の主張はその前提を欠き、その余は、単なる法令違反の主張であつて、

いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

二 弁護人成智寿朗の上告趣意第二点、弁護人馬屋原成男の上告趣意第二点の二お

よび弁護人中沢信雄の上告趣意第一点について。

所論のうち、地方裁判所の判決を引用して判例違反をいう点は、地方裁判所の判

決は刑訴法四〇五条三号の判例にあたらないし、高等裁判所の判決を引用して判例

違反をいう点は、所論引用の判例は事案を異にして本件に適切でなく、その余は、

事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に

あたらない。

三 弁護人馬屋原成男の上告趣意第一点の二について。

所論のうち、憲法三一条違反をいう点は、記録を調べても、本件における被告人

の逮捕勾留が所論のようないわゆる別件逮捕勾留であるとは認められないから、所

論違憲の主張はその前提を欠き、その余は、単なる法令違反の主張であつて、いず

れも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

四 弁護人馬屋原成男の上告趣意第一点の三および第二点の三について。

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所論のうち、高等裁判所の判決を引用して判例違反をいう点は、引用の判例は事

案を異にして本件に適切でなく、憲法三一条違反および当裁判所の判決を引用して

判例違反をいう点は、所論の金融機関から捜査官への捜査関係事項の照会に対する

回答書はいずれも刑訴法三二三条三号にいう「特に信用すべき情況の下に作成され

た書面」にあたるものと認められるから、所論違憲の主張および判例違反の主張は

その前提を欠き、その余は、単なる法令違反の主張であつて、いずれも刑訴法四〇

五条の上告理由にあたらない。

五 弁護人成智寿朗の上告趣意第三点ないし第七点、弁護人馬屋原成男の上告趣意

第三点ないし第五点および弁護人中沢信雄の上告趣意第二について。

所論は、すべて事実誤認、単なる法令違反、量刑不当の主張であつて、いずれも

刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

六 また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四七年四月一一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官 村 上 朝 一

裁判官 小 川 信 雄

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