大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和47(あ)1110 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人黒沢雅寛の上告趣意のうち、憲法三八条一項違反をいう点について。

自動車相互間での交通事故が発生した場合においては、それぞれの自動車の運転

者が、道路交通法七二条一項後段のいわゆる事故報告義務を負い、一方の自動車運

転者または第三者から事故報告がなされても、他方の自動車運転者の事故報告義務

が消滅するものではないと解すべきであり、このように解しても、憲法三八条一項

に違反しないことは、当裁判所大法廷判例(昭和三七年五月二日判決・刑集一六巻

五号四九五頁)の趣旨に徴して明らかであるから、原判決判示の事実関係のもとに

おいて、被告人に事故報告義務違反罪の成立を認めた原判決の判断の結論は正当で

あつて、所論は理由がない。

同弁護人の上告趣意のうち、その余の点について。

所論は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらな

い。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四八年一二月二一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 吉 田 豊

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 小 川 信 雄

裁判官 大 塚 喜 一 郎

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